陽北中学校出身 東京大学 文科一類 現役合格

文星への恩返しだと思って書きました。ぜひ、これからの生活の参考にしてください。

  •  担任の竹内先生はなぜ僕が3年間集中して勉強できたのか不思議がっていらっしゃいました。その理由として、もちろん勉強することで知識が深まるのが実感できたこともありますが、それ以上に中学時代の生活への後悔のほうが大きかったと僕は思います。中学時代の僕は怠惰そのものでした。勉強・部活動ともに失敗を恐れて半端に終わり、交友関係に苦しみ、お世話になった先生にも迷惑をかけてしまいました。僕は自信を喪失し、プライドを失いました。だから、僕はプライドを取り戻すため、高校に入ったら青春のようなものは捨てて何か一つのことに集中しようと決意したのです。中学3年の夏、僕は親の友人に紹介され、文星のオープンキャンパスに行きました。僕は牧島先生や古内先生の熱意や理念と、勉強に集中して取り組める環境がそろっている文星に魅かれ、入学を決意しました。

高校1年生のとき

  •  勉強時間は平日1時間、休日は県立図書館で8時間です。
  •  当時の僕は大学受験についてある信念をもっていました。それは、「落ちる原因さえ消せば、必ず合格できる」というものです。具体的に言うと、集中して勉強できる時間をできるだけ多くとり、苦手科目が出てきたら早期に手をうつことです。さて、皆さんはここまで読んである疑問を抱いたでしょう。平日1時間、休日8時間しか勉強していないじゃないか、と。確かに勉強時間は少ないです。それは、当時の僕がこれだけやれば十分だろうと思って怠け心に負けたからなのです。

高校2年生の1学期のとき

  •  勉強時間は、平日は研修センターで2時間、休日は東図書館で10時間です。
  •  僕は1年の3学期のときから自宅で勉強に集中できず、このままではダメだと思っていました。そのとき、友人の一人が学校の研修センターの食堂で夜に勉強していると聞きました。

高校2年生2学期のとき

  •  10月に僕はある程度の自信をもって進研模試に挑みましたが、数学は惨敗でした。あれだけやってもダメなのかと、ショックはとても大きく将来に全く希望をもてなくなりました。

高校2年生3学期のとき

  •  集中的に勉強して半年後、ようやく数学の点数が伸びてきました。

高校3年生1学期のとき

  •  勉強時間は、平日は自宅で2~3時間、休日は東図書館や自宅で14~15時間です。

やりたいことが見つかる

  •  4月24日、僕は新聞を読んで衝撃を受けました。フィリピンで少女がゲリラ軍と国軍との争いに巻きこまれて射殺された、という内容でした。フィリピンではこの種の事故が多発していて、すでに50人以上の子どもが殺されたそうです。僕は、世界にはまだ政情不安定で苦しんでいる人々が多く、今まで自分がいかに平和な環境にいたかを痛感しました。そのとき、僕は大学で政治学を学んで現状を改善しようと決意しました。
  •  僕は下野新聞社やTBSの取材の時、1年生のころから東大1本と言っていましたが、それはドラゴン桜と結びつけるために言っていただけで(確かにあこがれは抱いていましたが)、個人的にはそのような考え方は良くないと思います。僕はそれよりも法学部1本とか工学部1本という考え方をしてほしいのです。「どの学部でもいいから○○大学にいく。そこ以外には行かない」と言う人もいますが、その人は大学はスタートであってゴールではないということをわかっていない人です。ある程度のレベル以上だったら、本人の努力次第でいくらでも可能性は広がると僕は思います。だから、みなさんも特定の大学ではなく特定の学部にこだわって大学選びをしてほしいと思います。

高校3年生夏休みのとき

  •  勉強時間は、研修センターで12時間、自宅で3時間です。
  • *ついでに、定期テストでの目標平均点も紹介します。これも目安にすぎませんが、定期テストを全力で取り組むことの大切さは感じてほしいと思います。
  •  90点以下―怠慢 90点以上―標準 95点以上―目標(未達成)

高校3年生2学期のとき

  •  このころから少しずつ東大の過去問を解き始めましたが、難問の連続でした。このとき自分でも驚くほどにやる気が失せました。ポジティブに考えると、ここまで努力してきたから大丈夫だろうと考え、ネガティブに考えると、もういくらやってもムダだと考えていました。混じるハズのない対極的な考え方がどちらも僕を怠惰な方向へ導いたのは衝撃的でした。僕はどのように考えてモチベーションを上げたらいいのかわからず、結局修正できないまま冬休みを迎えました。

高校3年生冬休みのとき

  •  2次試験対策は一時中断してセンター試験対策に集中することにしました。まずは2学期に習ったことの総復習をして、その後今までやってきた単語帳や問題集の復習をしました。次に有名予備校出版のセンター用の実践(予想)問題集をこなして独特の問題形式に慣れようとしました。

東大入試

  •  実際に東大に着くと、受験者は(外見は)普通の人ばかりでした。今考えてみると、東大生は幼い頃から英才教育を受けてきたバケモノである、というイメージは怠け心が自分に非がないようにでっちあげたものだったのでしょう。さて、教室に入るとさすがに緊張してきました。しかし、僕は幾度となく試験を受けてきて自分の実力をフルに出せるように感情をコントロールする技術も手に入れており、3年間勉強してきたんだという自信もあったので、いざ試験が始まると落ち着いて試験に臨めました。

学習法について

  •  教科書を中心とすること。授業を集中して聞くこと。先生のアドバイスには謙虚に耳を傾けること。予習・復習をしっかりやること。図表を活用したり音読をするなど五感を使った勉強を心がけること。学校で配られた問題集を完璧にこなすまでは他の問題集に手を出さないこと。(どうしても相性がよくないと思ったら先生に相談して下さい。)成果がなかなか出ないときは先生のアドバイスをもとに勉強法を変えてみたり、友達の勉強法を参考にしたりするなどして粘り強く努力し続けること。(粘り強く勉強することとある勉強法に固執することは違います。ある程度の柔軟性を持つようにして下さい。)

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